ザラ場

寄付きから引けまでの間の時間帯のこと。ザラバとも。由来には諸説ありますが、有力なのは2つ。

ひとつは、取引は銘柄毎の板を使用して行われますが、これをザラ板として見てザラ板を使用する時間帯とする説。
ふたつ目は、寄付きでも引けでもない「いくらでも普通にある場」であり「ザラ」にある場だから、とする説。東京証券取引所ではザラ場は株式と転換社債の市場にしか存在せず、債券市場ではザラ場はなく時点取引(国債は午後3時・円建外債は午後1時半、米会所では場節取引と言いました)が行われていました。ザラ場が時点取引に相対するものと考えるならば、後者が有力になります。また、板はザラ場だけでなく、板寄せ方式でも使われますし、1985年に東証債券市場の場立ち業務を担当していた際には、債券の時点取引でも実際に使われていることを目撃しました。

ザラ場は注文量が十分でなければ存在し得ません。1874年に開始された近代の米取引では、東京ではザラ場方式で、大阪では場節方式で取引されましたが、取引量にその因がありそうです。東京株式取引所(東京証券取引所の前身)がスタートしたのも同じ1874年です。

ザラ場引けという言葉もあり、前場でも後場でも約定せず、ザラ場で付いた株価(気配値)のまま取引が終了することを言います。


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