現代風に言えば、コンピュータの画面上に表示される銘柄・株価ごとの売買の注文一覧のことということになるでしょうか。東京証券取引所では、以前は、所員の手元の紙や、立会場の壁一面にたくさん設置されチョーク等で書き消しされていました。T字型の、上部に銘柄名、コード、符丁等が書かれ、中央縦軸に株価、左右面にそれぞれ売り買いの注文数量が示されます。内容が変われば、黒板消しなどで都度修正されました。こうしたレイアウトにすることにより、視覚的な効果も増し、「売り板が薄い」「買い板が厚い」などの表現も便利に用いられています。一般に「相場情報」というと、この「板」の情報のことを指します。

板の由来は諸説あると思いますが、ザラ板であるとするのが一般的です。ザラ板とは「スノコ」のことであり、現在でも東海地方では日常的に使われる言葉です。昔使われた板は、ザラ板のような格子状の線が引いてあり、それに上記のフォーマットで途中経過を記載していったのが始まりと聞いています。


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